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みなし大企業とは?補助金の対象外になるケースをやさしく解説

「うちは中小企業だから補助金の対象のはず」と思って申請の準備を進めたのに、公募要領を読むと「みなし大企業は対象外」と書かれていて戸惑った——そんな経営者の方は少なくありません。みなし大企業とは、会社の規模は中小企業でも、大企業の子会社であるなど実質的に大企業の一部とみなされる会社のことです。この記事では、みなし大企業の意味と判定の基準、補助金で対象外になる典型的なケースを、はじめての方にもわかるように解説します。

みなし大企業とは?中小企業なのに「大企業扱い」になる会社

みなし大企業とは、資本金や従業員数だけを見れば中小企業の基準に収まっているのに、大企業に株式の多くを持たれているなど、実質的には大企業のグループの一員とみなされる会社のことです。国や自治体の補助金の多くは「中小企業を支援する」ことが目的なので、実態が大企業に近い会社は支援の対象から外す、という考え方にもとづいています。

注意したいのは、みなし大企業は中小企業基本法という法律で決められた言葉ではない、という点です。中小企業庁も、中小企業基本法にはみなし大企業の規定はなく、補助金など個別の制度がそれぞれの公募要領で定義していると説明しています。つまり「どこからがみなし大企業か」の線引きは制度ごとに少しずつ違うため、最終的には申請したい補助金の公募要領で確認する必要があります。

そもそも中小企業と大企業の線引きは?

前提として、多くの補助金は中小企業基本法の定義をもとに「中小企業かどうか」を判定します。基準は業種ごとに決まっていて、資本金と従業員数のどちらか一方を満たせば中小企業に当てはまるのが基本です(2026年7月時点。最新は中小企業庁の公式サイトでご確認ください)。

業種資本金従業員数
製造業・建設業・運輸業 その他3億円以下300人以下
卸売業1億円以下100人以下
小売業5,000万円以下50人以下
サービス業5,000万円以下100人以下

この基準を超える会社が「大企業」です。みなし大企業の判定では、「自社の株を誰がどれだけ持っているか」「役員に大企業の人がいるか」といった形で、この大企業との関係の深さを見られます。

みなし大企業と判定される主なパターン

細かい表現は制度ごとに異なりますが、多くの補助金の公募要領でみなし大企業とされる典型的なパターンは次のとおりです。ものづくり補助金や新事業進出補助金など、国の主要な補助金でおおむね共通して使われている考え方です。

  • 発行済株式の総数または出資価格の総額の2分の1以上を、同一の大企業が所有している
  • 発行済株式の総数または出資価格の総額の3分の2以上を、複数の大企業が所有している
  • 大企業の役員または職員を兼ねている人が、自社の役員総数の2分の1以上を占めている

かんたんに言うと、「1社の大企業に半分以上握られている」「複数の大企業に合計で3分の2以上握られている」「役員の半分以上が大企業の人」のどれかに当てはまると、みなし大企業と判定されやすい、ということです。

孫会社や課税所得の大きい会社が対象外になる制度もある

制度によっては、上記に当てはまる会社(大企業の子会社など)がさらに株式を持っている会社、いわゆる孫会社にあたる会社まで対象外とする例もあります。また、ものづくり補助金などでは、確定している直近過去3年分の各年または各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超える事業者を補助対象外とする要件が設けられています(2026年7月時点の情報です。数字や範囲は制度・公募回によって変わるため、最新は各補助金の公式サイトでご確認ください)。

補助金の対象外になる具体的なケース

イメージしやすいように、みなし大企業として補助金の対象外になりやすいケースを挙げてみます。

  • 大手メーカーが株式の60%を持つ販売子会社(同一の大企業が2分の1以上を所有)
  • 大企業2社がそれぞれ35%ずつ、合計70%を出資する合弁会社(複数の大企業が3分の2以上を所有)
  • 役員4人のうち2人が親会社(大企業)の役員・社員を兼ねている会社(役員総数の2分の1以上)
  • 大企業の100%子会社が、さらに株式の過半数を持っている孫会社(制度によって対象外)

実際に、ものづくり補助金や小規模事業者持続化補助金、新事業進出補助金など、中小企業向けの主要な補助金では、みなし大企業を補助対象外とする旨が公募要領に明記されています。逆に言えば、雇用関係の助成金など、みなし大企業でも利用できる制度もあります。「みなし大企業=すべての支援が受けられない」わけではないので、制度ごとに確認することが大切です。

申請前にチェックしておきたい3つのポイント

自社がみなし大企業に当てはまるかどうかは、次の3点を順番に確認するとわかりやすいです。

チェック項目見るもの確認のポイント
株主構成株主名簿・登記情報大企業にあたる株主の持株比率を合計する
役員構成役員名簿・登記情報大企業の役員・社員を兼ねる役員が何人いるか数える
公募要領の定義申請したい補助金の公募要領みなし大企業の定義・除外規定を必ず原文で読む

とくに注意したいのが、株主である会社が「大企業かどうか」の判定です。株主の資本金や従業員数まで確認しないと判定できないため、親会社やグループ会社がある場合は早めに情報を集めておきましょう。また、投資育成会社やファンドからの出資については例外扱いになる制度もあるため、自己判断で諦める前に公募要領や事務局への問い合わせで確認するのがおすすめです。

ポイント

本記事は一般的な解説です。みなし大企業の定義や対象外の範囲は補助金・公募回ごとに異なり、内容は変わることがあります。最新の要件・募集状況は必ず各制度の公式サイト・公募要領でご確認ください。

自社が対象になる補助金を確認するには

みなし大企業に当てはまらないとわかったら、次のステップは「自社がどの補助金・助成金の対象になりそうか」を知ることです。とはいえ、制度は数が多く、公募要領を1つずつ読み比べるのは大変です。

補助金レーダーなら、所在地や業種、従業員数、経営課題などの会社情報を登録するだけで、自社が対象になりやすい補助金・助成金をスコア順に一覧で確認できます。会員登録とマッチング結果の確認は無料です。さらに、気になる制度が見つかったら、無料相談から行政書士・社労士などの専門家の紹介まで進めることもできます。みなし大企業の判定に迷うケースも含めて、まずは自社の状況を整理するところから始めてみてください。

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よくある質問

みなし大企業かどうかは何を見れば判定できますか?

基本は株主名簿と役員名簿です。大企業にあたる株主の持株比率(同一の大企業で2分の1以上、複数の大企業で3分の2以上が典型的な基準)と、大企業の役員・社員を兼ねる役員の人数(役員総数の2分の1以上が典型的な基準)を確認します。ただし定義は制度ごとに異なるため、最終的には申請したい補助金の公募要領で確認してください。

みなし大企業でも使える補助金・助成金はありますか?

あります。みなし大企業を対象外とするのは中小企業向け補助金に多い扱いで、制度によっては大企業やみなし大企業でも申請できるものがあります。たとえば雇用関係の助成金には企業規模を問わず使えるものもあります。制度ごとに対象者の要件が違うため、公募要領や公式サイトで確認しましょう。

親会社の出資比率を下げれば補助金を申請できますか?

判定は申請時点などの株主構成にもとづくため、要件を満たす資本構成に変われば申請できる可能性はあります。ただし、補助金を受けることだけを目的にした形式的な資本移動は、事務局の確認で問題になるおそれがあります。資本構成の変更は会社経営全体に関わる話なので、税理士や行政書士などの専門家に相談したうえで慎重に判断してください。

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