持続化補助金 様式2の記入例|美容室の実例で見る「評価される書き方」の型
経営計画書(様式2)は、書き方の説明を読むより「採択水準の見本」を1つ読む方が早く上達します。本記事では、架空の小規模事業者(個人経営の美容室)の記入例を使い、評価されない書き方と評価される書き方を欄ごとに見比べます。
ポイント
本記事の記入例は架空の事例です。そのまま転記するのではなく、「具体性の水準」「数字の入れ方」「欄同士のつながり」を自社の内容に置き換えて使ってください。
記入例①「企業概要」— 30秒で分かるか
評価されにくい例: 「当店は地域密着の美容室として、お客様に寄り添ったサービスを提供しています。」——何をしている店か、規模も売上構成も分かりません。
評価される例: 「当店は○○市△△駅前で、30〜50代の働く女性を主な顧客とする美容室です。2018年開業、スタッフ3名体制。売上構成は施術が約80%、ヘアケア商品の店販が約15%、オプションが約5%。直近期は近隣への低価格チェーン出店の影響で前期比▲4%となりました。」
- 誰に・何を・どこでが1文目にある
- 売上構成に%がある(審査員が事業の実態を把握できる)
- 減収も理由とセットで正直に書く(後の「経営方針」につながる材料になる)
記入例②「自社の強み」— 比較と裏づけ
評価されにくい例: 「丁寧なカウンセリングと高い技術力が強みです。」——形容詞だけの強みは、審査員には確かめようがありません。
評価される例: 「低価格チェーンが1人あたり施術時間を短く設定しているのに対し、当店はカウンセリングに毎回15分を確保し、髪質・頭皮の状態を記録した個人カルテを全顧客分作成しています。この提案型の接客により、リピート率は約70%(自店予約システム集計)を維持しています。」
- 「競合は〜だが、当店は〜」という比較の構造がある
- リピート率70%という検証可能な数字と、その出どころが書いてある
- 強みが後の「補助事業の取組」で活きる伏線になっている
記入例③「補助事業の効果」— 計算式で書く
評価されにくい例: 「チラシ配布により売上の大幅な増加を見込みます。」——「大幅」は審査できません。
評価される例: 「チラシ・地域サイト経由の新規 月10件 × 客単価8,500円 × 6ヶ月 = 51万円。当店のリピート率70%を適用すると、7件/月が継続顧客化し、次年度以降 月約6万円の継続売上増を見込みます。」
- 数字に計算過程がある(控えめでも、計算できる数字が信頼される)
- 補助期間内の効果と、その後の継続効果を分けている
- 前の欄で示したリピート率を再利用しており、計画全体の整合が取れている
型のまとめ:全欄に共通する3原則
- 比較で書く(競合は/従来は〜だが、当社は〜)
- 数字と出どころをつける(%・件数・円と、その根拠)
- 欄同士をつなげる(ニーズ→強み→方針→取組→効果が一本の筋になる)
この3原則は業種を問わず使えます。自社の様式2を書き終えたら、各欄がこの3つを満たしているかを確認してください。約半分が不採択になる審査では、内容の良し悪し以前に「審査員が評価できる形で書けているか」で差がつきます。
第20回のスケジュール
| 日付 | 内容 |
|---|---|
| 2026年11月5日 | 申請受付開始 |
| 2026年12月4日 | 様式4(事業支援計画書)発行受付の締切 |
| 2026年12月15日 17:00 | 申請受付締切 |
ポイント
本記事は記入例の抜粋です。様式2・様式3の全欄をカバーするテンプレートと記入例の全文、審査観点チェックリストは「持続化補助金 申請キット」として提供しています。作成代行ではなく、ご自身で書き上げるための見本とひな形です。