個人事業主が使える補助金まとめ|持続化・IT導入・省力化を解説
「補助金は会社(法人)向けで、個人事業主は使えないのでは?」と思われがちですが、実際には多くの補助金が個人事業主も対象にしています。この記事では、個人事業主が特に使いやすい代表的な補助金を3つ取り上げ、それぞれの概要と、申請前に準備しておきたいことを整理します。
個人事業主でも補助金は使える
国の主な補助金の多くは「中小企業・小規模事業者」を対象としており、この中には個人事業主も含まれます。法人であるかどうかではなく、業種ごとの従業員数などの条件を満たしているかで判断されるのが一般的です。
ただし注意点もあります。多くの補助金では、開業していることを確定申告書や開業届などの書類で証明する必要があります。開業したばかりで最初の確定申告がまだの方は、申請できる制度が限られる場合があります(その場合は創業者向けの枠が候補になります)。
個人事業主が使いやすい代表的な補助金3つ
まず全体像をつかむために、代表的な3つの補助金を比較表で見てみましょう。金額・補助率はいずれも2026年7月時点の情報です。制度は年度ごとに見直されるため、最新は必ず公式サイトでご確認ください。
| 制度名 | 主な用途 | 補助上限(2026年7月時点) |
|---|---|---|
| 小規模事業者持続化補助金 | チラシ・ホームページ・店舗改装など販路開拓 | 通常枠50万円(特例の併用で最大250万円) |
| デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金) | 会計・予約・顧客管理などのITツール導入 | 最大450万円 |
| 中小企業省力化投資補助金 | 人手不足を補う省力化設備・ロボットの導入 | カタログ注文型は従業員5人以下で500万円など |
1. 小規模事業者持続化補助金
従業員数の少ない小規模事業者が、販路開拓(新しいお客様を増やす取り組み)に使える補助金です。チラシ作成、ホームページ制作、看板の設置、店舗の改装など、幅広い経費が対象になり得ます。個人事業主の利用が特に多い、定番の補助金です。
- 補助上限:一般型・通常枠で50万円。インボイス特例や賃金引上げ特例を使うと最大250万円まで上乗せの可能性(2026年7月時点)
- 補助率:原則2/3(賃金引上げ特例を使う赤字事業者は3/4に引き上げ)
- 直近の公募:第20回は2026年11月5日受付開始、12月15日締切の予定。事業支援計画書(様式4)の発行受付は12月4日までとされており、申請締切より早い点に注意(2026年7月時点の公表情報)
- 創業して間もない方向けに、補助上限200万円(インボイス特例の併用で最大250万円)の「創業型」もあります
申請には、地域の商工会・商工会議所で事業支援計画書(様式4)を発行してもらう必要があります。会員でなくても相談できますので、早めに窓口へ連絡しておくと安心です。
2. デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)
従来「IT導入補助金」と呼ばれていた制度は、2026年度から「デジタル化・AI導入補助金」に名称が変わりました。会計ソフト、予約システム、顧客管理ツールといったITツールの導入費用を補助する制度で、個人事業主も対象です。
- 補助上限:最大450万円(枠・類型によって異なります。2026年7月時点)
- 補助率:基本は1/2。小規模事業者は賃上げなど一定の要件を満たすと最大4/5に引き上げの可能性
- スケジュール:2026年は通年でおおむね1〜2か月ごとに締切が設定されています
この補助金は、事前に登録された「IT導入支援事業者」とペアを組み、登録済みのツールの中から選んで申請する仕組みです。自分で好きなソフトを買ってから申請する制度ではない点に注意しましょう。
3. 中小企業省力化投資補助金
人手不足に悩む事業者が、省力化につながる設備(配膳ロボット、自動券売機、清掃ロボットなど)を導入する費用を補助する制度です。あらかじめ登録された製品カタログから選んで申請する「カタログ注文型」と、オーダーメイドの設備投資に対応する「一般型」があります。
- カタログ注文型は手続きが比較的シンプルで、小規模事業者や個人事業主でも取り組みやすいとされています
- カタログ注文型の補助上限:従業員5人以下で500万円、6〜20人で750万円、21人以上で1,000万円(2026年3月の制度改定後・2026年7月時点。大幅な賃上げでさらに引き上げの特例あり)
- 飲食店・小売店・宿泊業など、人手のかかる業種で活用が進んでいます
申請前に準備しておきたい3つのこと
どの補助金を選ぶ場合でも、共通して準備しておくとスムーズなものがあります。
- 確定申告書の控え:事業の実態を証明する基本書類です。開業後、最初の確定申告を終えているかで申請できる制度が変わります
- GビズIDプライム:国の補助金の電子申請に使うアカウントです。発行までに時間がかかる場合があるため、早めに取得しておきましょう
- 事業計画の整理:何のためにいくら使い、売上や業務がどう変わるのかを説明できるようにしておくと、書類作成が格段に楽になります
また、補助金は原則として「後払い」です。先に自分で支払い、事業完了の報告後に補助金が振り込まれる流れなので、立て替え資金の準備も忘れないようにしましょう。
ポイント
本記事は一般的な解説です。補助金の金額・補助率・締切・要件は変更されることがあります。最新の要件・募集状況は必ず各制度の公式サイトでご確認ください。
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