ガソリン補助金が終わったらいくらになる?値上がり額と事業者の負担を試算【2026年10月】
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結論:ガソリン補助金がすべてなくなると、ガソリンは全国平均で1リットル約213円になります。今より約43円高くなる計算です。 (資源エネルギー庁が出した、10月15日からの補助額の計算をもとにしています) 10月6日には経済産業大臣が「措置の出口を含め柔軟に検討」と発言し、終わり方が話題にのぼり始めました。 この記事では「一気に終わる」「175円に見直し」「少しずつ減る」の3つのパターンで、家庭と事業者の負担がいくら増えるかを試算します。
この記事の要点
- 資源エネルギー庁の計算では、2026年10月15日からの週に補助がなかった場合のガソリン価格は全国平均213.0円です。
- 2026年10月15日〜21日のガソリン補助額は1リットル43.0円なので、補助が急になくなれば約43円の値上がりになります。
- 2026年10月13日時点の「補助なし価格」は、ガソリン212.5円・軽油202.0円・灯油184.8円です(資源エネルギー庁)。
- 補助が一気になくなった場合、普通車の満タン50Lで1回約2,150円、灯油18L缶1つで約774円の負担増になります。
- これまで補助は一度にゼロにせず、少しずつ減らす方法がとられてきました。
ガソリン補助金がなくなったら、ガソリンはいくら?
補助がなくなると、ガソリンは全国平均で1リットル約213円になる計算です。 今の170円前後から、約43円上がります。
補助額は「来週のガソリンの予想価格」から「目標の値段(基準価格)の170円」を引いて決まります。 計算するのは資源エネルギー庁です。
10月15日からの補助額43.0円の計算では、補助がない場合の来週の予想価格が213.0円でした。 内訳は、10月13日の全国平均170.1円+前の週の補助額42.4円+原油の値上がり分0.5円です。
| 燃料 | 今の全国平均(10月13日) | 補助がない場合の値段(10月13日時点) |
|---|---|---|
| レギュラーガソリン | 170.1円/L | 212.5円/L |
| 軽油 | 159.6円/L | 202.0円/L |
| 灯油 | 142.4円/L | 184.8円/L |
ポイント
「補助がない場合の値段」は、資源エネルギー庁が公表している10月13日時点の「補助なし価格」です(その時点の全国平均に、前の週の補助42.4円を足した値)。 10月15日からは補助が43.0円になっているため、実際の値上がり幅は原油の値段や為替、お店の仕入れ具合によって上下します。
3つのパターンで試算:どれくらい値上がりする?
パターン1:補助が一気になくなった場合(+約43円)
今の補助額43.0円が、そのままなくなるケースです。
影響が大きすぎるので、実際に起きる可能性は低いと考えられます。 それでも「最悪の場合」としてこの数字を知っておくと、お金のやりくり(資金繰り)の計画に役立ちます。
パターン2:目標の値段が175円に見直された場合(+約5円)
2026年7月に共同通信が「目標の値段を170円から175円へ見直す案がある」と報じました。これが実行されたケースです。 補助は続いたまま、お店の値段の目安が5円上がります。
ただし10月16日の時点で、正式には決まっていません。 10月15日からの補助額の計算でも、目標の値段は170円のままです。
パターン3:少しずつ減らして終わる場合
2023年〜2025年には、補助を数か月かけて少しずつ減らし、お店の値段もだんだん上がっていく方法がとられました。 今回も終わるときは、同じように段階を踏む可能性が高いと考えられます。
10月6日の会見で経済産業大臣は「支援単価や措置の出口を含め、支援のあり方を柔軟に検討」と述べました。 「支援単価」も検討の対象に入っているため、補助額を少しずつ下げるやり方も考えられます(10月16日時点で決定はありません)。
この場合、最終的にいくら上がるかは、そのときの原油の値段しだいです。 数か月かけてじわじわ上がっていくイメージです。
家庭への影響:1回の給油でいくら増える?
補助が一気になくなると、普通車の満タン50Lで1回あたり約2,150円の負担増です。
| 給油する量 | +5円(175円に見直し) | +43円(補助がなくなる) |
|---|---|---|
| 軽自動車 満タン30L | +150円 | +1,290円 |
| 普通車 満タン50L | +250円 | +2,150円 |
| 月に100L使う家庭 | +500円/月 | +4,300円/月 |
| 灯油 18L缶1つ | +90円 | +774円 |
事業者への影響:業種別にいくら増える?
燃料をたくさん使う事業者ほど、影響は大きくなります。 下の表は、1か月に使う燃料の量ごとに、負担がいくら増えるかを試算したものです。
| 想定 | 月に使う量 | +5円の場合 | +43円の場合 |
|---|---|---|---|
| 営業車5台の会社(ガソリン) | 1,500L | +7,500円 | +64,500円 |
| 大型トラック1台(軽油) | 2,000L | +10,000円 | +86,000円 |
| トラック10台の運送会社(軽油) | 20,000L | +100,000円 | +860,000円 |
| ハウス栽培の暖房(A重油・冬) | 5,000L | +25,000円 | +215,000円 |
トラック10台の運送会社だと、補助がなくなれば燃料代が月86万円、1年で1,000万円以上増える計算です。
もうけの少ない業種では、値上がり分を取引先の価格に上乗せ(価格転嫁)できなければ、すぐ赤字になりかねない金額です。
補助が終わる前に事業者ができる備えは?
一番大事なのは、補助がなくなったときの燃料代を、自社の数字で先に計算しておくことです。
- 上の試算を自社の燃料の量で計算し、「補助がなくなったときのお金の流れ」を表にしておく
- 燃料サーチャージ(燃料の値段に合わせて運賃や料金を上乗せする仕組み)を、取引先と決めておく
- 燃費のいい車やEV、省エネ型の暖房機など、燃料を減らす設備に補助金を使う
- お金のやりくりが苦しくなる前に、日本政策金融公庫などの特別相談窓口に相談する
ガソリン補助金は申請しなくても受けられます。 一方で、燃料を減らすための設備には、自分で申請する補助金が使えます。
補助がある今のうちに準備しておけば、補助が終わったときの影響を小さくできます。 燃料代の値上がりに使える支援は「燃料費高騰で使える事業者向け支援策まとめ」で一覧にしています。